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実践のためのアドバイス:第4回
『「主導権を取る」ことの意味を正しく理解しよう』

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「断る」に続いてもう一つ、この言葉の真意を間違って理解されると逆効果、という言葉があります。それが、本にも、このサイトにも何度も出てくる「主導権」という言葉です。

前回お話した「断る」ことは、営業マンの立場を変え、商談の主導権を取るために行うことなのですが、この"主導権"という言葉の意味を表面的に捉えて、"ペコペコの正反対"を勘違いしてしまうと、急にお客様に対して横柄な態度を取ったり威張ったりする営業マンが出てきてしまいます。(ーー;)

このサイトの『営業タイプ診断』の結果、“営業観”が【押しが強ければ売れる】だった人は特に注意して欲しいんですが、この本を通して出てくる"主導権"という言葉の真意は、決して表面的な相手とのやり取りの面で大きな態度を取るとか、相手との議論に勝ってやり込めるとかいうことではありません。

じゃあどういう意味かというと、お客様と対等な、フィフティー・フィフティーな関係でお互いにメリットのある取引をするための"交渉上の"主導権、という意味なんです。

お客様が営業マンと会って話をするってことは、商品を買うことでお客様の側にもメリットが発生する可能性があるってことですよね。絶対に何らかの購買理由があるはずで、もしそれが満たせなくなるとしたら、お客様は損をするわけです。お客様側にはこの"買えないリスク"があるのに対して、営業マンの側には"売らない権利"がありますから、これは本当に対等な取引、つまりは"交渉ごと"なわけです。

交渉である以上、こちらに有利な形で進められた方がいいわけですが、私はさらに発展させて、実はお客様の側にとっても、売り手の側が主導権を持って進めてくれた方が、望ましいと考えています。(このことについては、”断る営業・理論編:「主導権を持った営業スタイルを身に付ける」営業マンが主導権を取るべき理由”のところで解説しています。)

これはどういうことかというと、その商品の価値だとか、より有益な使い方だとかについて、多くの情報を持っているのは、その商品をずっと扱っている専門家であるはずの営業マンの方だからです。

お客様にとって有益な情報を提供できる側の営業マンが、その商品を扱う専門家として正しい態度で接し、主導権を持って商談を進めてくれた方が、お客様の側としても安心ですよね。(もちろん売ったそばからクレームになるような商品を売っていたり、法外な価格で売っていたりしたら論外ですよ。)

ですから、本では「ペコペコの正反対をやることで、お客さんの目に専門家として映る」という風に書いていますが、これは実は「見える」だけじゃなくて、営業マンの本来あるべき姿なんです。頼れる専門家であるべき営業マンが、変にお客さまにペコペコしたり、「お客様は神様です」みたいな態度で接してしまうのは、本当に間違ったことだと思います。(本の序盤ですし、始めは何でもフリから入りますから、ここでは「見える」っていうくらいの言い方をしてるんですが・・・。)